一戸建てに暮らす義母が、最近になってマンションに住み替えたいと言いだしました。
70代後半になって色々と不便なことも増えましたが、生まれた時から何十年も暮らしてきた家を離れるのは寂しいだろうと、あまりそのことには触れてきませんでした。
まぁ、今回はみずからマンションに住み替えたいといっているのだから、話は早い!タイミングを見計らって不動産の売却や新居の選定を始めなくてはと考えています。
シニアのマンションへの住み替えは、若い頃と違って、気に留めておきたいポイントがいくつかありますので、自分の備忘録としてもまとめてみたいと思います。
まずは今暮らしている不動産の売却査定から
まず、今暮らしている不動産(家屋や土地)がいくらで売れるのか、査定をする必要がありますよね。
知り合いのつてをたどって依頼するのもありですし、今はネットで不動産の一括査定ができる時代なので、複数社に査定してもらって見積もりを出すのが良いと思います。
少しでも高く売りたいのだから、複数の不動産会社の査定額を比較するべきです。
新居の選定は日程に余裕をみて
なにぶん高齢者ですから、どんな新居に住み替えたいのか?あまりイメージが固まっていないことが多いです。なんとなく今の不便が解消すれば嬉しいといった程度にしか考えていません。
考えなくてはならないのは、「賃貸」にするか「購入」するかです。購入するにしても、「新築マンション」なのか「中古マンション」なのか、予算によっても変わってきますよね。
できれば、時間をかけていろいろなパターンを本人が見ておくのが理想です。のんびり時間をかけて、良い物件が出てきたときに内覧に出かけるようにすると良いでしょう。
賃貸マンションに住み替える場合
高齢者が賃貸マンションに住み替える場合、注意したい点がいくつかあります。
- 高齢者が入居申し込みできない場合がある
- バリアフリー・手すりが完備されてない部屋は多い
ということです。
このことは、私の実家の両親が住み替える時にとても苦労した点でした。12件も内覧しましたが、なかなか希望に合う部屋が見つかりませんでした。
表向きは高齢者OKでも、近くに家族が住んでいない場合も含め、実際は高齢者は徘徊したり倒れたりなどトラブルが多いのでお断り、と言われた物件も複数ありました。
それから、せっかく高齢者でも入居できて便利な立地にお部屋が見つかっても、室内が段差だらけだったり、お風呂やトイレに手すりがなかったりすると、高齢者に必要なバリアフリーになっていない物件も多くありました。
一方、賃貸マンションのメリットとしては、一度にかかる出費が少なく済むところです。近い将来介護施設に移ったりすることも考えると、賃貸の方が気楽ですよね。万が一気に入らなければ別の物件に気軽に移り住むこともできます。
UR賃貸住宅は高齢者にやさしい
これは一例ですが、UR賃貸マンションは高齢者にとてもやさしいです。年齢制限もないし、礼金不要、保証人も不要です。敷金も余程のことがない限り、ほぼ全額戻ってくるようです。
室内もほとんどがバリアフリー設計になっていて、玄関、お風呂、トイレには手すりが付いていることが多いです。
年金暮らしで収入制限にひっかかってしまう場合もありますが、初年度の一年分を一括払いできれば入居可能です。
家主さんに気を使う必要もありません。なぜならURは国土交通省所管の独立行政法人で、いわば「国」が運営しているからです。
困ったことや不備があれば、何のしがらみもなく管理事務所が適切に(事務的に)対処してくれますよ。
あえて言うなら、UR賃貸マンションは人気物件は空室がない、家賃が少し高めなのがデメリットです。
マンションを購入する場合
ぶっちゃけ、いまのタイミングでマンションを購入するのは控えたいなと考えています。価格が高すぎます!
不動産を売却するには絶好の(最後のチャンス?)タイミングとは思いますが、購入するにはかなり高くつくことを覚悟しなくてはなりません。賃貸マンションに引っ越して土地の価格が下がるまで様子を見るのが賢明です。
とりわけ新築マンションに住み替えたい!と思っているなら、べらぼうに高いでしょう。希望の立地、希望の価格に見合う物件が果たして見つかるかどうかは?です。それに、新築マンションは完成予定が1-2年後というケースがほとんど。住み替えのタイミングが希望通りになるとは限りませんね。
となると、中古マンションになるのですが、まだまだ割高です。中古マンションを購入するのにも勇気がいりますね。
マンションを購入するメリットは、賃貸マンションに比べて設備が整っている点です。また、部屋の改装を自由にリフォームできるのもメリット。高齢者向けにバリアフリーにすることもできますよね。
今暮らしている不動産がめでたく売却できてまとまったキャッシュが手元に入ると、義母はどう考えるでしょうか?ひょっとしてマンション買いたい!と言い出すかもしれません^^
あと、忘れてはいけないのは、マンションを購入すると、固定資産税や、管理費・修繕費の積立金がかかります。買ったらおしまい、というわけではなく、出費は続きますので注意しましょう。
高齢者の住み替えの準備 まとめ
というわけで、まずは今暮らしている不動産の査定から始めます。そして気になる物件が出てきた時に、ぼちぼちと内覧して回ってみようかと思います。
義理の娘である私が、高齢者にやさしそうな物件情報を集めているところです^^
新居はなかなかすぐに決まるものではありません。高齢者には時間の余裕を設けて、体力のある体調の良い時期に見てもらうことが大切です。